聖剣伝説3 TRIALS of MANA 計算機 > RTA入門

RTA(Real Time Attack)とは、ゲーム開始からクリアまでにかかった時間を競う遊びです(参考)。
競技ルールは speedrun.com(SRC)の Trials of Manaに記載されているものに準拠します。原文が全て英語のため、ここでは日本語で記載および補足説明をします。

SRCに記載されているルールの日本語訳と解説です。
・Official releases only allowed to be played - PC, PS4 or Switch
PC(Steam)、PS4、Switch版のいずれかの正規版のみがプレイ可能、つまり改ざんしたゲームデータの使用は禁止されています。
例外として、ダウンパッチによる旧ゲームデータへの差し替えは認められています(リンク)。

・RTA timing
ゲーム内時間ではなく、実際にクリアにかかった時間を計測する事を意味します。ちなみにRTAは和製英語なのですが、海外の方もゲーム内時間と区別する目的でこの語を使う事があるようです。
・Start timing from the confirmation of your party line-up
PTメンバーの最終決定時(強くてニューゲーム時は「レベルをリセットしますか?」の決定時)にタイマーをスタートします。

・Timing ends on fade out after killing final boss
ラスボス撃破後の暗転でタイマーをストップします。ルール上クリア後のシナリオとアニス撃破は含まれません。

・The Rabite Adornment Medal cannot be used as it is a limited time item, and may not be available to all in the future
ラビのアクセサリは期間限定特典のため使用禁止。後発プレイヤーを不利にしないための措置です。

Please specify the arc you take in your run using the options available when submitting a run
どのラスボスを倒したかを申請フォームの選択肢から選んでください。

・If running on PS4 - Please specify in your run description comments whether you're on Normal PS4 or Pro, with or without SSD
PS4を使用する場合は通常版かProか、およびSSDを使用しているかを記載して下さい。例えば通常版PS4とSSDなら「PS4 + SSD」のような感じです。
現在のところニューゲーム用のany%とGlitchless、強くてニューゲーム用のNew Game+とNG+ Glitchlessの4つが存在しています。
バグ技を含めたあらゆるテクニックを駆使してクリアを目指すカテゴリです。
元々は力の水などのステータス強化アイテムをバグ技で無限に増やして攻略していましたが、 2020年11月のV1.1.1アップデートにより水を使ったステータス強化に上限が設けられたため、現バージョンではGlitchlessと戦略上の大きな差は無くなっています。 現在1位の記録(2h17m23s)は水バグ修正前のもので、V1.1.1以降では達成不可能です。
別のセーブデータからアイテムを持ち込むバグについてはこのカテゴリでも禁止されていますが、現バージョンでは修正され使用不可のためダウンパッチしない限り考慮不要です。
現状最大のプレイヤー数を擁するカテゴリです。
Glitch、つまりバグ技の使用が禁止されているルールですが、禁止と明記されていないものについては使用可能です。
(禁止されているものはこちら、禁止されていないものはこちらを参照)
チャートはクラス2になるタイミングの差から以下の2つに大別されます。
 ・後CC:最小限の戦闘で進み、ローラント解放後にクラスチェンジを行う
 ・前CC:途中でレベル上げを行い、ツェンカー撃破直後にクラスチェンジを行う
後CCは好タイムが出しやすいものの、前CCと比べると低レベルでの進行となりボス戦の負担が大きいです。
前CCは安定する代わりに、基本的には稼ぎ時間分タイムが遅くなります。
更にクラス3になるタイミングにも種類があり、風を除く6体の神獣を倒しながら???の種を拾い、風の神獣前にクラスチェンジを行う6神獣CCが最もメジャーなやり方になっています。
これに対し、5神獣CCと呼ばれる理論上の最高速チャートも存在します。 前CCの場合、経験値の多い火、光、木、月の神獣をノーダメージで倒せれば5体討伐時点でレベル38に到達します。 ???の種が5個しか拾えないため運も絡みますが、タフネスの増えた6体目の神獣をクラス3で倒せるため稼ぎ分のロスを取り返すことができます。
計算上は後CCでも奇跡のクッキーか神秘のクッキーを得られれば可能ですが、???の種の5/6どころではない運ゲーを求められるためお勧めしません。
現在SRC上の最速記録(2h38m50s)は後CCですが、私が確認した範囲での最速記録(2h37m15s)は5神獣CCの前CCでした。
タイム上両者に明確な優劣はないため、自分がやりやすい方で練習しましょう。
any%の強くてニューゲーム版です。本サイトの攻撃力シミュレータはこのカテゴリを詰めるために作られました。
理論上最速タイムが狙えるカテゴリですが、ごく最近追加されたカテゴリな事もあってか現状走者は1名のみです。
Glitchlessの強くてニューゲーム版です。New Game+と比べるとまだ走者が多いですが、こちらもあまり人気がありません。
RTAでノーフューチャーに挑めるのは上記のNew Game+とこのNG+ Glitchlessのみですが、走者が1名(2名?)しかいないため腕自慢のプレイヤーの参戦が期待されています。
PC(Steam)、PS4、Switchのいずれでも行えます。記録の集計はプラットフォーム毎です。
最速のロード時間、選択可能なフレームレート、機材無しで録画や配信が可能と最も恵まれた条件のため一番人気があります。
120fpsを選択すれば画面の見やすさに加え操作性も向上します。 ただし120fps動作にはそれなりのマシンスペックを要求されるほか、モニタが古いとリフレッシュレートが対応しておらず正常に表示できない場合があります。 スペックが足りないと動作フレームレートが落ちてしまい、操作感が変わってしまうため練習するうえでも大きなハンデになります。
Steamの機能で画面に現在のfpsを表示させることができる(Steam→設定→ゲーム中)ため、プレイ中にどのくらいのフレームレートになっているか確認しておくとよいでしょう。 スペックが足りない場合は解像度を妥協するか、Glitchlessなら60fps設定にするのも手です。
SRCのGlitchlessで最速記録を持っているしかさんはPCスペックを公開している( リンク)ため参考になるでしょう。
但しこれは配信を考えるとギリギリのスペックです。上位勢のほとんどは配信せず録画オンリーなのはこれが理由と思われます。 私もほぼ同等のスペックのPCを使っていますが、一部場面では90fps程度まで落ちてしまいます。
具体的なスペックはフルHD120fps動作が重要なゲーム(フォートナイトなど)が参考になりそうです。 最新グラフィックカードではオーバースペックになってしまいます。ただこのゲーム、なんと4k出力にも対応しているので全くの無駄というわけでもないのですが…。
シェア機能を使えばPCが無くともニコニコ動画・Twitch・Youtubeへの配信が可能です。
またPCのリモートプレイを利用すればPC向けの配信ソフトが使用できるため、タイマーを含めた画面レイアウトにしたり複数サイトへの配信も可能となります。
難点としては60fps固定な事とかなり長いロード時間ですが、ロード時間はSSDを使えばある程度はマシになります。
PS5使用時のロード時間は筆者がPS5を手に入れられなかったため不明です。もしどなたか確認できたら教えてください、それかいっそPS5下さい!!!
配信機能がないためキャプチャボード(とそれを取り付けるPC)が必要になります。 ロード時間はPS4以上に長く、30fps固定のため操作性も良くないです。RTAにはあまり関係ありませんがPS4と比べると画質もイマイチです。 既にSwitchでの録画・配信環境があるがPS4は持っていない、という状況以外ではあまりお勧めできません。 スペック差がタイムに影響しない機種のため、本当にタイムを競うなら理想的な環境かもしれませんが…。
一方、敵の動き出しが遅いという特徴があり、アニスTAでは大きな差になっているようです(参考)。
またリースの乳揺れが一番ダイナミックらしいので別の用途がry
難易度によるルールの違いはなく、ランキングの集計が異なるだけです。Beginnerはベリーイージー、Expertはベリーハードに該当します。 any%は難易度変更時のオートセーブを利用するテクニックがあるため、申請されている難易度と異なる難易度を選択して始める場合があります。 通常プレイ時はあまり違いが感じられないベリーイージー~ハードですが、RTAだと殆ど防具を買えない関係でかなり重い差になります。それでも上級者にとっては誤差レベルになるようですが…。
追加難易度は強力なアイテムを湯水のように使う事で通常RTAよりも早く終えられますが、クラスチェンジアイテムやドリアードの像などを集めるにはかなりの時間を要します。
余談ですが、追加難易度のExpertとNo FutureはNG+専用なのに全カテゴリに設置されています。
ご存知の通り、選んだ主人公により3パターンのルートがあります。
SRC上ではArc(Archenemyの略)と記載されていますが、ラスボスのことです。
アークデーモン、つまりダークキャッスルルートを表します。
途中で立ち寄ることになるナバール、暗闇の洞窟~ダークキャッスルは他のルートと比べて短く、ボスも倒しやすいものが揃っているため最も人気のルート、というか現状ほぼこれ1択です。 ラスボスは正攻法だと全ルート中最も強力かつ時間がかかるのが難点でしたが、
「形態変化のチェック(HP60%以下)は3回魔法を唱える毎に行われる」
という法則を理解していると形態変化しないタイミングを狙って倒すことができ、全ラスボス中最速で終わる戦闘に早変わりします。
更に即死耐性を持たないため、デススペル3発(VHでは5発、NFでは6発)で倒せるという抜け道まであります。
竜帝、つまりドラゴンズホールルートを表します。
途中で立ち寄るアルテナ城はマップが広く、回避困難な準強制戦闘も豊富です。 ルート固有ボスの1人である紅蓮の魔導士はワープ持ちの上、青ゲージ行動中は無敵になるため厄介です。 ラスボスの竜帝は倒しやすい事で知られていますが、飛び回る遅延行為持ちのため瞬殺は難しいです。
バグなしではダークキャッスルと比べて概ね10分前後かかります。バグありならアルテナ城の地下をスキップできるため差を縮められます。
ダークリッチ、つまりミラージュパレスルートです。
はっきり言って地獄です。
ビーストキングダム、幻惑のジャングル、ミラージュパレスのいずれも長大かつギミックが豊富で、 道中は強制戦闘のオンパレード、更に遅延持ちのボスが2体も配置されていて固有ボスも曲者揃い、ラスボスも回避が面倒な行動が多く、ワープまでするため長引きやすいです。
バグなしではダークキャッスルと比べ20分程度かかります。但しバグ技によるタイム短縮の恩恵も大きいためAny%向きかもしれません。
基本的にお好みなのですが、幾つかタイムに関わってくる部分があるため解説します。
・字幕
 OFFにするとメッセージを速く送れます。詳細はテクニック集のページで。
・メッセージ速度
 即時表示にすると字幕以外のメッセージを速く送れます。
・必殺技/召喚演出
 オフにした方が必殺技を素早く繰り出せます。但し必殺技のカットイン中に敵の動きを止める効果も得られなくなるため、普段オンでやっている場合は注意が必要です。
・ダッシュ方式
 継続が推奨されます。通常のダッシュ形式に慣れていれば通常でも問題ありませんが、 このゲームで歩き操作をするメリットが今のところ確認されておらず常時ダッシュで良いためです。 自動は走り始めが遅くなるため避けましょう。
・最大フレームレート(Steam版のみ)
 120フレームを推奨します。操作しやすくなるうえ、何故かジャンプ高度も高くなる(リンク)ため一部のバグ技やテクニックは120フレームでしか行えません。 但しマシンスペックにもよるため、安定動作するフレームであることが優先です。
カテゴリごとの主な編成を記載します。 どの編成でも主人公を変えれば全ルート対応可能です。
RTAの鉄板編成で、ほぼすべてのカテゴリにおける最適解になっています。
クラス1から頭1つ抜けた火力を持つケヴィンをアタッカーに据え、クラス2以降はリースのプロテクトダウンとデュランのアタックセイバーによる援護が加わります。 ケヴィン使用時のみ利用できるバグがあるためバグありにも対応可能なほか、デスハンドでもデルヴィッシュでも攻略には十分過ぎる火力が出せるため、???の種を5つしか回収しない戦略でも致命傷を負いにくいです。
上記PTの変型版で、New Game+カテゴリの難易度ノーフューチャーで使用されます。リースの代わりにホークアイを起用し、序盤からアタッカーやダウン強化を使えるようにしています。
デルヴィッシュはデスハンドと比べると多少火力が落ちるものの、即死ゲーのNFでは開幕10秒無敵を活用して安全にバフを入れられるメリットが勝ります。
ホークアイをニンジャマスターからワンダラーにすると弱点特効Ⅱが使えなくなりますが、代わりに豊富な補助呪文が使い放題になります。
NG+ Glitchless用の編成で、ケヴィンを利用しない現状唯一の編成です。アタックセイバーに加えてオール系スキルが乗った竜牙槍で殆どのボスを1撃で粉砕します。
竜牙槍は発生、リーチ、1発辺りの威力の全てに優れる事に加え、敵をロックしないタイプの必殺技のため演出終了まで待たずとも戦闘が終了するため戦闘時間をさらに短縮できます。
ケヴィンを使用していないため使用できないバグがあることが難点です。
リメイク版の最強キャラ筆頭と名高いアンジェラですが、RTAではその姿をあまり見かけません。 というのも、RTAではクラス2で戦う期間が一番長く(風のマナストーンから神獣戦終盤まで)、この時点ではまだアンジェラは真価を発揮できないためです。 ニューゲーム時はMPケアのための魔法のクルミ代の捻出も問題になり、加えて武器も買わなければいけないため相当入念に消費ルク計画を作る必要があります。 では引継ぎ時は強力かというと、このルールでは必殺技も撃ち放題になるため一発の威力で劣る魔法はやはり分が悪くなります。
ただ、初期のRTAでは結構使われていました。これはNPCの火力が全くあてにならないという問題を解消するためのアプローチで、 手動で魔法を入力すれば操作こそ忙しくなるものの自操作キャラが実質2人になるというメリットを買われての事です。 その際はリ(光闇)、ケ(闇闇)、ア(闇闇)で、リースがバフ、ケヴィンがブレイク系スキルでデバフを入れ、セイバーはブラックマーケットで大量にツメを購入し代用していました。 物理PTで難所になるライトゲイザーをダークフォースで素早く倒せたり、エインシャントでラスボスすら瞬殺できるという事もあってリケデ(シ)と最強の座を争いましたが、 CSスワップと呼ばれるテクニックの研究が進むと物理PTでもNPCの火力を引き出せるようになり、次第に使われなくなりました。
ダメ出しばっかりしましたが、アニスTAでは他の追随を許さない最強キャラなので何事も適材適所です。
またアンジェラ入りでもかなり速いクリアタイム(ノーマル2h46m51s)が出ています。ケヴィンとデュランがいたら大抵どうにかなってしまいます。

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